« 100点以外はダメな時がある(vol.226/2004.03.15) | トップページ | ゲニウス・ロキ(vol.228/2004.03.23) »

葛藤保持力(vol.227/2004.03.18)

がん患者仲間の女性から手紙が届きました。
「昨年から心配した背中の痛みはいろいろと調べても
何も悪いものは出ないので、とりあえず転移の疑いは
晴れたようです」というものでした。

この「とりあえず」というのが、がんという病気の
困ったところです。
つまり一旦どこかにがんが出来ると、
手術をしたり、化学療法などをしても
完全に撲滅したかどうかはわからないのです。
要は、極端な話、
一生、再発や転移を心配しなくてはならないのです。
健康な人はこう言います。
「人間の体の中にはがん細胞は誰でもあるし」とか、
「3年、5年と経過しているということは大体治ったのよ」
などなど。

でもやはりこのがんという病気は
この不安や心配をなくすのでなく、
持ちこたえる力、「葛藤保持力」とでもいうようなものが
非常に要求される病気だと思います。
健康な人でそうしたことがわからない人は、
妙に慰めたり励ましてくれますが、
それは要はその人自身が死や不安なものと
本当に対峙するのを怖がっているからだと思います。

葛藤保持力はがんだけでなく、この不況の世の中、
先が見えない現代で、とても大事な力なんじゃないか、
それなのにそれをわかっていない、
ましてやそれを鍛える、学ぶ、共感しあう場が
あまりにないのではと感じています。

|

« 100点以外はダメな時がある(vol.226/2004.03.15) | トップページ | ゲニウス・ロキ(vol.228/2004.03.23) »

心と体」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。