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泣く(vol.54/2002.02.12)

入院が、2ヶ月、3ヶ月と過ぎていくと、
さすがに優等生の患者という状態も
苦しいものになってきたなと
自分でちょっとわかってきました。
そこである春の夜、9時の消灯後、
11時に看護婦さんの夜のラウンドがあるまでの間、
誰も来ないのだしと思い、
「え~い、泣いてしまえぃ!」という感じで、
泣くことにしたのです。
そうしたらどういうわけかその日に限って、
主治医の先生が何を思ったか消灯後、
ひょっこりやってきて、それはびっくりしてました。

でも久々思い切り、泣いてみて思ったのは、
泣くと風景が近くに感じるのですね。
先生の顔も仕切りのそっけないカーテンも、
愛用の湯飲み茶碗も、
みんな私のもの、親しい感じでした。
そして翌朝はすっきりして、
窓の外の栗の木さえ
「もう、がんばらなくていいよ」
と語っている感じでした。
主治医の先生だけがドキマギしてましたけどね。

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