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裏側から見てみる(vol.408/2008.11.03)

話題の映画「おくりびと」を先日観て来ました。
http://www.okuribito.jp/
話題の、と書いたのは
私の周りで多くの人がこの映画を観ているから。
そしてみな、ブログなどで絶賛。
ではもう行くしかないよね~って思って、仕事の合間に鑑賞。

一言で言うと、チェロ奏者の夢敗れた青年が
故郷にコソコソと舞い戻り、深い考えもなしに始めた
納棺士の仕事を通して成長していく様を描いたもので
本当に観て良かったという余韻の残る映画でした。

主演の本木さんと助演の山崎勉さんの存在感と納棺の所作が
すばらしかったのは言うまでもないのですが
私が印象に残ったのは
棺おけの蓋を閉めるシーン。
カメラアングルは棺おけの中にいるようにしてあります。
ひつぎがゴ~ッと音を立てて締められていくさまを
一瞬ですが映すのです。
死なないと見れない蓋の裏側。
こうなっているのか~。

だいだい、この納棺士という仕事も今までは日の当たらない職業。
古代は下層階級や罪人がやっていた国や時代もありました。
ですからこの映画の主人公は自分の職業を妻には言えません。
偶然に知ってしまった友は
街で会っても口も聞こうともしなくなります。

しかし、時は21世紀。
そして寿命が確実に古代に比べて伸びている日本。
死に関しても新しい視野が必要だとこの映画は
静かに投げかけています。
棺の裏側をさりげなく一瞬見せたのも、監督のその気概の表れと
私は解釈します。

私は元々、普通の人が入らないような場所に入るのが好きです。
ですから学校を出て百貨店に勤めて裏側からそれを見るのは
ビックリすることだらけでしたが、なんだか心惹かれました。

裏側に入ると、
普通の視点では見えなかったことがいろいろ見えると思います。

「怖い~」とか「いやだ~」とか「汚い~」って言う前に、
裏側から見よう。

これからはこのスタンスが大切だと思います。
そしてこの病と共に生きることは
生を裏側から常に見ている視野をくれていると思います。

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