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言ってもしようもないことは言わない(vol.450/2011.1.19)

入院中に一度、見舞いに来てくれた母を
すごく叱ったことがありました。

それは同室の子宮体がんで化学療法中のIさんに向かって
あろうことか、うちの母は
「少しお痩せになりましたね」と言ったのです。
抗がん剤をやるとどうしても体重が減ります。
食べても食べても減るのです。
あれは不思議でした。

ですから、入院していた病院では患者同士が
「がんダイエットだね」などと言って、
なんとかお互いの不安や恐怖を吹き飛ばすために
冗談で励ましあっていたのです。

それなのに、それなのに、わが母は。。。。

彼女に悪気はないのは十分わかるのですが、
とにかく母を室外に連れ出し、
誰もいないところで、しこたま、注意しました。

しかし、退院してから自分はいやというほど、
知り合いに会っての第一声で
「痩せたね」とか
「髪の毛、生えてきたんだね」とか
「爪の色が悪いからネールをしたら?」とか
いろいろと言われました。
心ひそかに傷ついたり、いらだったりしてました。

悪気がないということは時として他者を深く傷つけるのだと痛感し、
自分もそのように今まで人にしていたのだと反省しました。
悪意が介在するなら、人はどこかでためらいが生じます。
ところが悪意がないと、躊躇がないだけに、
喪失感を味わっている弱者の苦しみに鈍感なのでしょう。

大事なことは
「本当に心配に思って、
本当になんとかしたいと思う場合にだけ、
そういうことは言ってほしい!」ということ。

すごくシンプルだけど、
がんに限らず、人との関係でこれは大事な基本と思います。

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