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星の王子さまにとってのバラ(vol.508/2017.6.5)

母が病院から引っ越して
介護施設に入所して2週間。
(ショートステイの名目なので最短だと
 3か月くらいだけど)

このところ毎週日曜は
ゆっくりしか歩けない父と面会に行っている。
肺がんがだいぶ進行している父は
ダースベーダ―ようにハーハ―と
息も絶え絶えに歩く。

私一人で行ってきたほうが
早いのだけど
「どうしても行きたい」と言う。

昔は母と随分と
いがみ合っていたのにね。

昨日も一緒に行き、
私が洗面所に行って帰ってきたら
両親は黙って並んで食堂に座っていた。
その様を見ていたら
ふと『星の王子さま』の物語の中で
王子さまが自分の星に置いてきた
バラのことを語る場面を思い出した。

私はこのくだりがこの話の中では
一番好き。
 (一般的にはキツネの語る
 「かんじんなことは目に見えないんだよ」が有名だけど)


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それは王子さまが住んでいた星に
咲いていたバラの花の存在。
結構プライドが高くてやっかいなバラ。
でも王子さまは珍しい花を
持っているつもりだった。
ところがやってきた地球では
沢山咲いていることを知り愕然としてしまう。

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そして地球での生活が数日経ち、
王子さまはあることに気づき
誇らしげに咲いている地球の
バラ達に言うのです。

”あの一輪の花が、ぼくには、
あんたたちみんなよりもたいせつなんだ。
だってぼくが水をかけた花なんだからね。
(中略)
不平もきいてやったし、
じまん話もきいてやったし、
だまっているならいるで、
時にはどうしたのだろうと、
きき耳をたててやった花なんだからね。
ぼくのものになった花なんだからね”

 ~内藤 濯:訳(←私はやっぱりこの翻訳者のが好き)
  岩波少年文庫より~

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人はそれぞれこのバラのようなものを
持っていると実感できたら、
それで人生はもう十分なのかもしれない。
それこそが穏やかな心で人生を歩む
カンテラのようなものになるから。

多くの人にとってのバラは
家族や配偶者なのだろうけど
私にとっては何だろうな。。。

自分のがんと
ワンセルフカードだな。

そう、乳がんももう17年も一緒にいると
やはり私にとっては人生を一緒に歩んでくれる
同志であり
導師のような存在。

これを読んでいる皆さんも
それぞれのバラが
より育って行きますように。

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