« 2017年9月 | トップページ | 2017年11月 »

2017年10月

さよならが本当に染み渡るのは(vol.512/2017.10.6)

父が天国に引っ越して1か月。

四十九日の準備や
「お宅に骨壺があるうちにお焼香したい」
と言う方の対応していると
あっという間に日々が過ぎている。

Dscf3200_tp_v1


これはこれで遺族に優しい日本の風習ね。
これらがないと案外どんよりしてくるかもね。

というのも朝晩冷えこみ出し、
日の入りが早くなり、
春に出して預けておいた
父の冬物のクリーニングが届いたりすると
亡くなった直後とはまた別の喪失感が
押し寄せてくるから。

そこで思い出したのが村上春樹氏
(ノーベル賞、今年も残念、
イシグロ氏のところに行ってしまったわね。。。。)
がエッセイ集で書いていた人間心理について。

レイモンド・チャンドラーの小説の中に
「さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ」
という有名な台詞について
「私見を述べさせてもらうなら」と
ソフトにだけど彼なりに異議を唱えていて
「なるほどねぇ」と思う視点を書いているのだ。

”人は「さよなら」を言った直後は
 実はあまり死なないものだ。

 僕らが本当に死ぬのは
 自分が「さよなら」をいったという事実に、
 身体の真ん中で直面したときだ。

 別れを告げたものの重みを
 自分自身のこととして実感したとき。

 でもだいたいの場合、
 そこに行き着くまでには
 あたりをひとまわりする時間が必要になる。”

 (~『村上ラヂオ』(マガジンハウス)より~

アンアンなんていう雑誌に
こんな奥深い情報と視点を
さらっと書いてしまった村上さんに
ファンとしては改めてポーとなるのよね。
(村上ラヂオはその昔、
アンアンに連載されていたのよね)


Dscf3206edit_tp_v

そしてこれは色んな所で言えること。
例えば自分の右胸を全摘出した時も
そう言えばそうだった。
周りが手術のことを気遣うのを忘れた頃、
ずっしりとその寂寥感がやってきたのだった。

その昔だけど失恋なんかもそうね。
(#^.^#)


Dscf8478_tp_v

そんな意味で父の急逝から4週間。
父への感謝や後悔など、
雑多だけど厳粛な気持ちが渦巻いているからこそ、
春樹氏のこのさよならへの洞察を大事に
無理をしないでセルフケアを重視していく
神無月にしようと密かに決意する冷雨の午後。

HPへ
ブログへ
情報ブログ「ワンセルフカードの広場」


| | コメント (0)

« 2017年9月 | トップページ | 2017年11月 »