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傷つく時はきちんと傷ついたほうがよい(vol.521/2018.9.8)

前に書いたときから随分日にちがあいてしまった。

それは猛暑だったのもあるし、
事務所を締めて個人事業にするという
変更作業があったのもあるし。
→ こちら

と、ここまでは公けの理由。
(苦笑)

正直にいうと一人になった寂寥感が
じわじわと押し寄せていたからのように思う。

そんな自分を見つけ、受け入れ、
そして日頃から「落ち込んだ時は落ち込むべし」
とクライアントに言ってきたので
自分もそうすることにした今年の夏だった。

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そこで今の自分の気持ちに合う読書をすることにした。
選んだのは毎度おなじみ、
敬愛してやまない村上春樹氏の
『女のいない男たち』(文藝春秋)の再読。

9784163900742


発刊された当初多くの批評家は
「作者も歳をとったのか」的な見方をしていて
自分も「暗い。。。果てしなく暗い。。。」
としか思えなかったので
一度読んだら本棚の奥に追いやっていた。

しかし今回読んでみて
私なりにこの短編集のコンセプトというか
登場人物に作者が乗せたメッセージが
わかったように思う。

それは
”傷つく時はきちんと傷ついたほうがよい”。

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この『女がいない男たち』はタイトル通り、
女性が男性の元を去っていくお話の数々。
その状況は「色んな事情で」と
主人公たちは思っているけれど、
どうも「そうではない」ということ。

それは自分が傷つくことへの防波堤として
無意識に選んでしまった
ポーカーフェイス的なふるまいによって、
最終的に男たちはより深く傷ついて行くというパターン。
これはある意味ではとても怖いパターンだ。

愛する人が去っていくことのダメージを
最小化しようとして
この物語の男性たちは泣きわめいたり、
物を壊したり等ということを一切しない。
だから紳士的であり、いい人たち。

しかし「このいい人が曲者だ」ということを
6つのお話を通して作者は語りたかったのだと思う。

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さてここで自分の話を少し。

思えば19年前のがん宣告当初は大変にびっくりし
感情が無くなっていたが
当時41歳と若かったので
片胸になって人生を歩むことへの喪失感が
ジワジワと押し寄せてきた。
それをなんとか払拭しようとして
いくつかの心理系セミナーや各種セラピー、
はたまた塾(仏教塾ね)、
最終的には1週間の
聖地巡礼旅行(沖縄)までした。 
→ こちら
これらの力を借りて
なんとかその時必要な汗と涙を流したように感じる。

しかし今回の両親の弔いに関しては
この短編集の主人公たちのように
「これも、まぁ、仕方ないだろう」
と冷静に振る舞ってきた。
(実際は親が80を過ぎたら統計的には当たり前だけど)

そこに少し無理があったのだなと思う。
とはいえ、いきなり切れるのもね。。。

そこで自分にまず出来ることは
今日のように自分の気持ちを
「小分け」にして書いてみること。

あっ、そういえば今回、社会保険から
国民健康保険に移行したのだが
その手続きが全くスムーズにいかず、
問い合わせても
のらりくらりのお役所仕事。

保険が手元にない宙ぶらりんの日々が続き、
そんな時期に運が悪いことに
(というか必然か・・・)
耳の中が傷ついたようで
(耳掃除のしすぎ、、お恥ずかしい)
耳が痛くなってきた。
でも病院に行きたいのに行けず。。。
段々と怒りと悲しみが大きくなり、
一昨日、保険窓口の人に
電話越しに怒鳴ってしまった。
怒鳴りながら涙も出てきた。

でもその後、とってもスッキリし、
手続きも一気に進み耳の治療も出来た。
ホッ。

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私が今回のこのコラムで
自分のちょっと恥ずかしいことを語れたのは
やはり春樹様(大ファンだから「様」(#^.^#))の
作品群の奥深さだと改めて感じる。

ときには怒号や泣き声、大事ね。
ただし、相手に多大な迷惑がかからない程度に。

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